講座内容 |
世界各地には、宗教的・歴史的背景に根ざした多様な巡礼地が存在し、その成立過程や文化的意義は地域ごとに異なる特徴を持ちます。本講演では、そうした巡礼文化の一端として、日本の「四国遍路」とスペインの「カミーノ・デ・サンティアゴ」という二大巡礼路を取り上げ、実際に現地を歩いた体験をもとに紹介します。道中における寺院・教会での祈りの実践、巡礼者同士の交流、自然環境との関わりなどを通して、巡礼が現代社会においていかなる価値を持ち得るのかを考察します。宗教、文化、観光といった多面的視点から、巡礼の魅力とその意義を読み解いていきます。
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